先日の供養の際、戒名って何なの?という質問をうけました。その時にお答えしたことをブログに載せたいと思います。

曹洞宗の葬送(葬儀)では故人に戒を授けます。戒とは戒律、規律のことです。戒を授かった者は仏の弟子となります。つまりは僧侶になるということであり、よって、ここでいう戒律は僧侶になるための戒律を守りますと誓を立てることを言います。そして、その証が戒名です。ではなぜ、僧侶にならなければならないのか?あの世は仏の世界であるからして、仏様と同じ身分になるのは当然ですが、実は、九族の行く末を祈念しているのです。九族とは、自分を中心に、先祖・子孫の各4代を含めた9代の親族のことです。

黄檗宗に希運禅師という方がおりましたが、その方は「一子出家すれば、九族天に生ず」。一子一代が出家すれば九族がこの世界から離れて次に生まれるところは天であると申され、出家の意義示されました。

このように、葬送が、単純にあの世に行くための儀式ではなく、九族の行く末を祈念するものであることがお分かりかと思います。

一子一代で九代も救えるのであるならば、また九代目に出家葬儀すればよいのではという者もおりますが、それは野暮っていうものです。誰しもが己の父母、子、孫の安寧を念じずはおられません。一代一代が九族の行く末を祈念して旅立つのです。